えいち

天国の門のえいちのレビュー・感想・評価

天国の門(1980年製作の映画)
4.9
日本での公開当時、ディアハンターでマイケルチミノ監督との決定的出会いを既にしてしまっていた中学生にとって、この映画のアメリカでの大ブーイング、おおコケ、伝統のハリウッド映画会社の破綻、そんなことはあまり気にならず、喜び勇んでこの切り刻まれた短縮版の封切りに駆けつけた記憶があります。
ただ、結局は、ディアハンターのセンチな青春と比較して、こちらは自分自身がまだ人生の見たこともない苦渋に満ち溢れ、受け止めきれなかったですね。。。
何度いま見直しても、その第一印象は変わらないかもしれませんが、マイケルチミノの凄まじいばかりの傑作であることは間違いないと思います!主人公たちの大学時代の学長を演じているオーソンウェルズの盟友ジョゼフコットン、卒業式での式辞シーンは忘れることの出来ない顔と声でした。。。そして、そこからの終盤につながっていく野外での大舞踏会とひたすらの大回転、まさにマイケルチミノの映画的才能が爆発した一本。マイケルチミノ自身もその大爆発の影響を生涯受けることになるとはなんとも悲しいことで、重ね重ね残念でなりません。。。涙
えいち

えいち