ゴンベ

マッドマックスのゴンベのレビュー・感想・評価

マッドマックス(1979年製作の映画)
3.5
リアルタイムでその出現を目撃することができた人たちが羨ましいという類の、個人的には筆頭に来る作品。『フュリオサ』の予習として見始めるとどうしても『怒りのデス・ロード』に至るものとして見始めることになるので、「あ、まだ世紀末じゃないんだ?」と意表を突かれはしたけれど。

何年か前になぜか『マッドストーン』は見ていて、あーこの行き詰まり感懐かしいなと思いつつ見始めたのだけど、中盤から後半にかけての展開には本当に気が滅入った。いくら避けようとしても否応なしに生活へ侵食し、やがては人生そのものを狂わせてくる世界の暴力性。『わらの犬』とか『冷たい熱帯魚』とかも思い浮かべつつ、個人的にこの不快感に一番近いのは、なぜか伊坂幸太郎作品の主人公たちに危険が迫る様子を読んでいる時のあの感覚だった。
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