佳子

エド・ウッドの佳子のレビュー・感想・評価

エド・ウッド(1994年製作の映画)
2.7
TSUTAYAみんなが愛してやまない365本
275本目

ジョニーデップ×ディムバートン×白黒。
史上最低の映画監督と呼ばれたエドウッドの半生を描いた作品。

そもそも私、ティムバートンとはあまり相性よくなくて。中学生頃にみたシザーハンズとナイトメアビフォアクリスマスは面白かったけど、それ以降の作品はただ生理的に気持ち悪いだけで面白くないという印象がある。

その原因が、この映画を観て少し分かった気がした。
この映画の言いたいことは、「人の為に映画を作ってどうする?自分の撮りたいものを撮る為に闘えよ。」である。

でもね、人のお金を使って映画を作るのであれば、興行的に成功しなくてはいけないと思うのです。
いい作品なのに、世間に評価されなかった…であればまだ分かるけれど、彼の場合興行的に成功しないのは、本当に面白くないからだと思う。
結果を出せないくせに、「大衆やスポンサーに媚びず、自分のやりたいことをやるんだ‼️」って言うのは、それでお金を貰っているプロとしてあまりにも無責任だと思うのです。そんなの美学じゃない。
何作もつまらない作品を撮り続けたエドウッドを愛すべき人間に思えない。
自己満足の映画を撮るなら、自主制作でいいやんって思ってしまう。
お金の為なら、主演女優も主演男優も変えてしまうところも、本当に撮りたいものがあるの?と思えて好きになれなかった。
ティムバートンも、人がどう思うかよりも、自分が面白いと思うかどうか(分かる人だけ分かればいい)で映画を作っている人なのでしょう。

良かったのは、麻薬中毒に陥っている往年の名優ルゴシのプライドを感じさせる迫力ある演技。
佳子

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