成功とは程遠いエドウッドの人生を、ハリウッドで大成功しているティムバートンがこれまた大成功しているジョニーデップ主演で映画にするとはなんて皮肉な………と最初は思ったけども、見終わった頃には2人にもエドウッドと共鳴する部分があるんだと気付かされる。
そしてベラルゴシの描かれ方が凄い。
エドウッドのパワーにあてられた彼はまさに棺から出てきて生き返ったようで、電池の切れかけたオモチャが最後に動いたときのような切なさがある。
晩年のエドウッドが描かれなかった代わりなのか、何度もベラルゴシが夢から醒めて現実に苦しむシーンが挟まっているのがつらい。ただ情熱があるだけじゃ監督として成功は掴めないけれども、桁違いの情熱は誰かを生き返らせることができるのかもしれない。
作中ウェルズと会えるのもハッピーエンドで終わるのもフィクションではあるけれど、ベラルゴシを見つめるエドウッドの優しい眼差しと同じものがティムバートンからも感じられるような気がした。だいすきな映画!