すね

変態村のすねのレビュー・感想・評価

変態村(2004年製作の映画)
4.0
GEOに寄ってみるとDVDが陳列された棚に『変態村』という興味深い作品があった。

「おーい、おーい、借りてくれよー。観てくれよー。」って声が聞こえた気がした。いや聞こえてないんだけど、すぐに手に取っていた。

だれがこういうの借りるんだろう?って思うようなタイトルだけどここに借りる人いたね。

観終わって…感想を言うと「愛おしい」

面白かったなぁ。

気持ち良いくらいに気持ち悪く、嫌な感じがずっと続くよ、どこまでも続くよ。

なにこの感じ、ついて行けない、でもついて行きたい。
意味不明だけど最後はなんだか寂しくて嬉しくてこわいも、嬉しいも、なんかいろいろと感じられる作品だった。

わたしはこの作品が好きだと思ったね。

男の人からこの映画のDVDをプレゼントされたら「は?なんだよ…この映画も好きだけどプレゼントしてくれる君が好き」ってすぐに惚れてしまいそう。

やるじゃん、好みわかってんじゃんって!その後に「でも俺はちょっと苦手。でも悪くはないと思う」くらいの感想を言ってくれたらさらにグー!

音楽がないところもカメラワークも静かに進んでいきながら、おっかねぇ、マジこわいぃ、っと進ませるところなんかもとても好きだ。

すごく情緒不安定に見せておいて本当は図太くめっちゃメンタル強いメンヘラぶりたい女の子のようで、驚く、え、めっちゃ強めじゃんって。

かっけーなこの映画。

このインパクトあるタイトルじゃなかったら観ていなかったかもしれないな。

結果オーライか?

でも、みんなが借りられないか…。

『ついてない男』とか『運が悪い』とか『どうしてこうなった』とか『俺はなにもしていない』とか『ドンマイ』とかそういうタイトルだったらよかったのかもな。うん。

この監督の他の作品も観てみたいと思った。

ジメジメとした嫌な雰囲気、独特な世界観ってやつで、こう撮りたい。これでいく!みたいな力強さも感じ取れるし、迷いがない感じがすごく好き。

笑えるセリフも好きだし、写真のような構図も好きだし、けっこうビビッとくるものがあったな!

うん、好き。いい!!
すね

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