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二十四の瞳のchiyoのレビュー・感想・評価

二十四の瞳(1954年製作の映画)
4.0
2018/1/8
小豆島の自然の中で描かれる、大石先生と12人の子どもたちの悲喜交々。何よりも、大石先生演じる高峰秀子がハマリ役。あの嫌みのない溌剌さは彼女にしか出せないもので、彼女だったからこそ名作になり得たとすら思う。時には共に泣くことしか出来なくても、静かに寄り添う大石先生の優しさが心の支えになる。ラストでの同窓会も感慨深いけれど、やっぱり一番の山場は修学旅行中の松江との再会と別れ。こっそりと皆を見送る松江が切なすぎる。また、大石先生の戦争への強い抵抗心は、「陸軍」で真っ直ぐには描けなかった思いを代弁しているかのよう。
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