アキ・カウリスマキ作品の独特なテンポ感と次々と起こる不幸な出来事の淡々とした描写が、デビューの頃からツボにハマっている。(絶対無いものの例えとして「アキ・カウリスマキの戦争映画」を挙げてもいい)ギレルモ・デル・トロや、日本だと荻上直子など、世界の映画作家に影響を与えている偉大な監督の一人である。
この作品も度重なる不幸や絶望的な状況にめげない夫婦愛を淡々と描いており、彼の最後傑作のひとつであると言える。落ち込んだ時に観たい映画ランキングなら間違いなくランクイン。それもなんなら上位に入れたい作品だ。
「ショーシャンクの空に」とはアプローチは違うが、そのテーマ性に共通のものを感じる。