ルックがスタイリッシュ。
ハリウッド映画にない不思議な魅力のある映画です。
アキ・カウリスマキ監督の作家性なのか、フィンランドだからなのか、独特の色合いの物語。
フィンランドは、
社会福祉制度整っていて、幸福度が高い国というイメージを持っていましたが、当時(90年代)の日本より融通のきかない冷たい社会の側面があったのですね。
出演者が皆さん仏頂面。
たいていどこか壊れています。
イロナの勤めるレストランは、人員過多だし、寒々としています。
職場斡旋の相談所が、お金と引き換えに電話番号教えるシステムなんて。
しかも、不確かでいい加減な情報だったし。
舞台は、90年代のヘルシンキ。
ラウリ(カリ・ヴァーナネン)とイロナ(カティ・オウティネン)は夫婦共働き。
夫婦に子どもはいない。
ラウリは市電の運転手。
妻イロナは名門レストランの給仕長を勤めている。
ラウリが、リモコン付きカラーテレビをローンで買っちゃっうなど、やや分不相応の生活をしていた。
それでも共働きであればなんとかカツカツでも生活はできるけど、ある日突然、夫婦に不幸な出来事が重なって起きる。
ラウリはリストラにあう。
イロナの勤めるレストランも、閉店に追い込まれてしまった。
夫婦は新しい職を探し求めるものの、これまでのスキルを活かせる職は見つからない。
夫はバス運転手になれそうだったのに、聴力検査にひっかかり内定を取り消される。
妻はとんでもない経営者の酒場で働かされ、給料もろくにもらえない。
そこで、夫婦は、自分たちで新しくレストランを出すことを決める。
しかし、資金を捻出すべく、銀行にいくけれど、全く相手にされない。
袋小路に入った夫婦に幸せは訪れるか…