YukiSano

レイダース/失われたアーク《聖櫃》のYukiSanoのレビュー・感想・評価

4.3
夢、冒険、ロマンス、スリル
エンタメに必要な要素をぶち込みまくった永遠の娯楽映画。

最終章の予告編を見て、ついに自分の子供時代の冒険映画代表作が終わるのかという孤独にさいなまれ、30年ぶりくらいに観た。

インディが終わるということは、80年代から続く娯楽映画の歴史が閉じ、劇場映画の終焉を予感せざるを得なくなってしまっていた。

しかし、この名作を再鑑賞して思うことは、きっと冒険に憧れるという意思は途絶えないという確信。30代で映画興行界の頂点に立ったルーカスとスピルバーグが組んで自分たちの子供時代の冒険活劇を最新技術で復活させた本作、今ではすっかり古めかしい古典のようだが、終わることのない映画の魂の声を聞いたような気がする。

大量のヘビやプロペラ機での戦闘、危険極まりないカーチェイス。どうやって撮ったのだろう?と未だに考えてしまうようなスリル満点の演出に、すっかり小学生の頃に戻った自分がいた。

この魂は永遠に引き継がれ、時代ごとの冒険を表現をしていくだろう。スピルバーグとルーカスの意思を継ぎ、冒険を紡ぐ永遠の子どもたちがいるだろう、そう確信が持てるほどに、永遠に色褪せない夢がここにはあった。
YukiSano

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