下らないB級感漂う序盤ではあったものの、90~00sの学園ものらしい良さが詰まってて個人的にはかなり気に入った。
ディジーの華麗なる変身で1番好きだったのは、かつて自分を虐めてきた人間と同類になるのではなく、学校の皆をまとめる位置に立ち、かつての自分と同様に虐められている人間の側に立って全ての人間が同等の扱いを受けるようにしたこと。痛みを味わった者のみが痛みを理解できる、力を持たざる者が力の真価を知るというのが良く表れていた変身で手に入れた人気を全員が平穏に過ごせる場所を作るのに使ったのは力の正しい使い方だった。
ディジーのパーティーでの釈明が響いた。程度は様々であっても、誰しもがなりたいと願う理想の自分像を演じ、付けた仮面が本当の顔になればいいと望み人と接している。ただ周りから好かれる人間になりたいだけだったというのが切なくも理解できるものだった。
飾らない素の自分でいれば好かれれば世話はないが、そんなことはまず起こらないから、そこはフィクションを感じるものの、飾らない姿を受け入れてくれる人間は価値のある人間。
個人的ハイライトはエリザ・ドゥシュク。キャスティングされた女性陣は誰しも美人だったがエリザのビジュアルの良さは群を抜いて輝いていた。最近は俳優業はやってないらしく出演作品もそこまで多くないが他の作品も観たくなった。単純な話、エリザのような女神に等しい人間と交流を持てる時点で、それは勝ちを意味するのでは。