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鯨神(くじらがみ)のpapandaのレビュー・感想・評価

鯨神(くじらがみ)(1962年製作の映画)
3.4
明治の始めの、まだまだ因習とか習わしとかに囚われていた時代。巨大な「鯨神」に祖父、父、兄を殺され、復讐の一念に燃えるシャキ。鯨神を殺すことを悲願とする村人達。そのためなら名主は一番銛の男に娘と土地をくれるといい、娘もそれを当然のこととしている。なんか村全体が怨念に覆われていて、重くのしかかられている感じ。しかもその村は吉利支丹というのも面白い。荒くれどもと女達の何もかもさらけ出すようなドラマが面白かった。
伊福部先生の音楽は、鯨神の巨大さや村人の心の重さを感じさせる。そして正月の祝の舞や船出の祈願の躍りではとても原始的な神への祈りのようなものを感じた。
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