昭和27年当時のダム建設現場。工事のための労働者、彼らを目当ての飲食店や飲み屋。彼らは工事が終わるとあっという間にいなくなる。そしてダムの湖底に沈む村の貧しい人達。ダム建設は安定した電力の供給や水害の>>続きを読む
予告を見てキワモノめいた映画を想像していたが、これがなかなかの拾い物だった。身体のことについてもかなり勉強になる。骨髄移植ってあんなふうにやるのか。身体の内側世界と外側世界どちらのドラマでもウルッとし>>続きを読む
誰でもみんな清い心もあれば妬みや欲望などの醜い心も持っている、それをどうするかは本人次第。銭天堂は切っ掛けをくれるけどそれをどう生かすかは本人次第。自分よりも上手な友達を見て妬ましく思い、友達を蹴落と>>続きを読む
この村の人達、ブータンの人達が望む「幸福」ってすごく素朴なこと、みんな仲良く笑顔でいられること、なのかな。模擬選挙の練習で指導員が、「対立する党や党員を本気で憎んで怒鳴れ」と言っていたけど、憎しみを煽>>続きを読む
正直、お笑いにはほとんど興味がない。落語は大好きだけど。だけど、何かを目指して必死に頑張る人の姿が見たくてこの映画を観た。自分達の求めるものを目指して突き進むか、客のニーズに合わせるか、一所懸命頑張っ>>続きを読む
そうかこれは実話がもとになっているのか。道理でリアルな感じがすると思った。自閉症の人やその家族を描いたドラマや映画もいろいろあるけど、自閉症の人にとって周囲の音がどう聴こえるか、身体に触られた時どう感>>続きを読む
草なぎ剛さんがシャイロックを演じる「ヴェニスの商人」の後で観たせいか、どうしてユダヤ人があんなに忌み嫌われるのか、重くのしかかる感じがする。身体に障がいがあって苛められていてサラに名前さえ覚えてもらえ>>続きを読む
久しぶりに森繁さんの映画を見た。妻を事故で亡くし男手ひとつで育てた娘を嫁がせる男を演じていて、改めて森繁さんは演技派の俳優なのだなと思った。社長シリーズのコメディもいいけど、こういう滋味のある役柄もい>>続きを読む
わずか18歳で人生を潰されてしまうなんて。その大もとは警察部長のあのたった一言。そして巨大な組織がひとりの人間を潰し殺す。逃亡して初めて友達ができ酒を飲み仕事をし好きな人ができる。生きている実感。でも>>続きを読む
映画に出てくる絵がすごいと思った。金銭的な価値がいくらかは知らないが、そんなこと関係なく筆致の力強さとか絵力というか、実物を見たいと思った。絵は絵でありそれ以上でも以下でもない。それに金を絡ませるその>>続きを読む
日曜日の「サザエさん」のエンディング主題歌が流れてからのなんとも寂しい気持ち、僕にもよく分かる。東京をあちこち歩き回るけど、切り取られた風景や人の姿がなぜか魅力的に見える。普段はなんとも思わないありふ>>続きを読む
僕はすごく単純派なので、この映画が描いているものがよく分からなかった。ただ、僕が両親についてどれだけ知っているかと聞かれたら、首を捻って唸ってしまいそう。僕が知っているのは親の人生のほんの一部なのかも>>続きを読む
超ド真面目で正直者で小心者の内野聖陽さんと、見るからに精悍で頭脳明晰だけど陰を感じさせる超イケメン岡田将生さんのバディもの。巨大な悪を相手に頭脳で勝負の成り行きは、現代版「仕事人」かな? つっこみ所は>>続きを読む
冷静に考えればあんなずさんで無責任な選考方法をとる会社なんてろくなもんじゃないけど、就活中の学生にはそう考える余裕もないだろうな。彼らの胸の内ってどんななんだろう。僕だったらどこもかしこも不採用で自分>>続きを読む
これは主演俳優やイケメン達を見るための映画か。中沢さんは新しい役柄に挑戦して俳優としても幅を広げているのだな。ストーリーは突っ込みどころだらけであまりにもご都合主義だし、緊迫した試合シーンもないし、歯>>続きを読む
夏休みのこどもたちの心踊るような大冒険。かわいらしい映画だった。テトラのかわいらしい造形、宇宙人の禍々しいけどどこかユーモラスで間が抜けた様子、悪人が一人も出てこなくて誰も死んだりしない物語が、こども>>続きを読む
これはドラマなのかドキュメンタリーなのか、変わった感覚の映画だった。自分が大好きな人には自分だけ見てほしい、自分だけの人でいてほしい、そう思うのは6才のクレオでも大人でも同じだ。でも、6歳だからあまり>>続きを読む
🐶の映画もいろいろ観たけど、インド映画では初めてだった。ダルマとチャーリーが心通わせていく様子が見ていてすごく微笑ましい。そして後半はチャーリーが弱っていく姿が辛い。チャーリーの🐶は演技なのか?と思う>>続きを読む
配信でも観たけど、映画館の大きなスクリーンで観ると映像の細かなところまでよく見える。映像のクォリティーが高いなぁ。徳川家康の家来にイギリス人の三浦按針がいたことは知っていたけど、その背後にカトリックと>>続きを読む
なかなか爽快だった。女性が良妻賢母で夫に護られる存在が理想とされる時代から抜け出して、時代や夫をリードする存在へと変わっていく。ベルナデットが見た目も垢抜けて機知も才知も策略もどんどん自分を花開かせて>>続きを読む
およそ40年ぶりくらいで観た。実に人の好い老夫婦が政府発表のマニュアルをひたすら信じている姿、あまりにも愚かしく愛おしい。あんなゴミみたいなマニュアルを発表する政府ってどんな連中? 政府が発表したもの>>続きを読む
前作を見たときからこのラストは何となく予感があったけど、それにしても急展開過ぎないか。映像でも台詞でもはっきり見せたり言ったりしてないのは、もしかしたら「実は…」ってことで復活あり? 「踊る~」は青島>>続きを読む
エストニアがヨーロッパのどこにあるか、ロシア正教会ってどんな宗派なのか、ブラック・サバスって何者なのか、この映画っていつの時代なのか(ソ連占領下らしい)、全く知らずに観た。終わるまでずっと耐えてる気分>>続きを読む
少年ジーイェの優しくて健気で素直でいじらしいこと。青年イージェの聡明で知的でやっぱり優しいこと。親の役目が子どもが自分の脚で人生を歩んでいく力をつけさせることだとすれば、この夫婦は見事に成功したと言え>>続きを読む
予告編を見て、亡くなった母親の本心を知りたくてVFを作り、母との時間を過ごす映画だと思った。実際は、それもあるけど、格差が進み、富者が貧者を動かして無茶なことをやらせておもしろがったりヴァーチャル界で>>続きを読む
ワンコ好きにはたまらない映画。ワンコと人間のいろんな取り合わせの物語が出てきて、とり散らかりそうだけど最後はちゃんとひとつに収まった。出てくるワンコ達は可愛いし出てくる人達もいい人ばかり。でも、いい話>>続きを読む
浦野の強烈な偏執抂的な、サスペンス盛り上がり的な、そんな映画を期待してたんだけど、なんかラブストーリーが前面に来ててフツーな感じになってた。ドローンがあれだけ取り囲んでおいて実際にやったことはあれだけ>>続きを読む
この映画にはイヤな人がひとりも登場しない。好い人ばかり。作中の言葉通り、それが嘘臭くなく安心して観られるのは原作や脚本の力なのかな。もちろん演出も演技もいい。その善意が押し付けがましくなく控えめだけど>>続きを読む
身分制度下の江戸時代では、町人の犯罪者は武士から見たら虫けら以下、ゴミみたいなものだったのだろう。戦時下では世の中の役に立たない犯罪者や病人は殺してもかまわない存在だったのか。彼らを人間として見ていた>>続きを読む
僕ら世代は「八犬伝」というタイトルを聞くだけでワクワクしてしまう。それは全て、角川映画よりも何よりも、あのテレビ人形劇番組のせいだ。特におどろおどろしくも美しい「玉梓の怨霊」。辻村ジュサブローさんの玉>>続きを読む
スイスの山あいの小さな村で起こる騒動。小さなコミュニティだからこそ起こる問題の数々は、時代や場所を越えて今でもあまり変わらないみたい。おじさん同士のいがみ合いが卑劣で大人げなくて子供じみてて、ちょっと>>続きを読む
盗みに万引に壊し行為、目出し帽を被ってバイクを乗り回す。悪ガキ3人組+1人の不敵な面構えと時おり見せる無邪気さがいいなぁ。今回は丸一日の出来事で、この騒動のもとが、ゲームをするのに母親がロックをかけた>>続きを読む
リリアン・ギッシュといえばハリウッドのレジェンド中のレジェンド。彼女の大ファンだった淀川さんがこの映画をご覧になったら感激なさっただろうな。昔、アカデミー賞の記念イベントかなにかのテレビ番組で、キャサ>>続きを読む
最初はそんなに気に留めていなかった作品なのだが、たまたま時間が合ったので観てみた。観てよかった。70年連れ添った夫婦は、今でも愛し合い敬い合う。その姿だけでも尊い。夫は歩行器に頼ってはいるが自分の脚で>>続きを読む
スクリーンに映し出される陶磁器が美しかった。そう思うようになった自分も歳を取ったのかな。秀吉の朝鮮出兵で連れてこられた朝鮮人の陶工が今の日本の陶磁器の伝統の元になっているとは、この映画を観るまで考えた>>続きを読む
前章で免疫ができたからか、今回はすんなりと物語世界と絵柄のギャップに溶け込めた。侵略者にまつわる非日常と大学生活の日常の対比がおもしろい。いろいろ分からないところはあるけれど、また改めて前後編を通して>>続きを読む