Pete

グッドフェローズのPeteのレビュー・感想・評価

グッドフェローズ(1990年製作の映画)
3.5
暗闇に3人のマフィアの顔が茫と浮かび上がる激渋のDVDジャケットのよう……な作品ではなく、本質はどちらかというとドタバタコメディ。要所で緊張感のある場面はあるのだが、登場人物もそこに拘泥してシリアスになるわけでもなく、全体的に淡々と物語がすすんでいく。

ご存知ロバート・デ・ニーロ演じるジミー、甲高い声とハイテンションで映画全体のムードへの影響多大なジョー・ペシ演じるイタリア系のトミー、異様に目力がつよい主演レイ・リオッタの語り手ヘンリーらによるかけ合い喜劇。

終盤の、アメリカンロックのBGMがほぼ切れ間なく続き、ヘンリーがとあるビジネスに味をしめ徐々に暴走していく姿の活写も、まるでジョークのような撮り方。劇中で言われているように、これが大した理由も前触れもなく作業的に人を消していくほんとうのマフィアということなんでしょうかね。重厚さや感傷的な描写はなく気軽に観れる作りです。
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