オキシジェンデストロイヤー

アトランティスのこころのオキシジェンデストロイヤーのレビュー・感想・評価

アトランティスのこころ(2001年製作の映画)
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ダークタワーの映画予告が公開されたので、関連作で未見の本作を鑑賞。

キングのB級感はあえて前面に出さずに、スタンド・バイ・ミーやショーシャンク方面でウェルメイドにまとめた感じですね。

郷愁を誘う古き良きアメリカが好きならたまらないだろうな。

キングの悪趣味な面は控えめだけど、傷を抱えながらそれでも生きていく人生感や家族という距離が近いからこそ生じるきれい事ばかりじゃない確執の描き方なんかはさりげな〜いけどなかなかのポイントなんだと思う。

それと、大人になってから子供時代に住んでた通りに帰ってきたときの寂れっぷりのリアル感は本作で一番良くできていたところかもしれない。
ああ、日本でも田舎でこういう光景みたことあるわ、ってデジャヴ感すごかったもん。

冒頭はちょっとイケメン風のスティーブ・モースが出てきて笑いそうになりました。そして主役はアントン・イェルチンだったのね。いじめっ子が出てくるのもお約束で。ラストの落とし前の付け方はストレートでおれは好きですよ(笑)普通にスカッとする(笑)

切ないしもやもやするんでいまいち突き抜けない感じもするんだけど、さっきも言ったけどウェルメイドな良品かなと思う。アンソニー・ホプキンスの抑制の効いた語りと佇まいはほんと延々見てられる