オーウェン

紅の流れ星のオーウェンのレビュー・感想・評価

紅の流れ星(1967年製作の映画)
4.0
この日活映画「紅の流れ星」は、それまでの石原裕次郎や小林旭が演じていた主人公が、まともすぎて、つまらなくなるくらいに思える、そのチンピラぶり、軽薄さが際立っていた。

カンカン帽のずらしたかぶり方、煙草を口の端にくわえること、ウイスキーをラッパ飲みするところ、上着のひっかけ方など、とにかく身のこなし、仕種が抜群にカッコ良かった。

舛田利雄監督としては、自作の「赤い波止場」のリメイクだが、それにゴダールの「勝手にしやがれ」のテイストを加えたのが、この作品だ。

ラストの死に様が、ベルモンドが自分の手で、瞼を閉ざすのに対して、渡哲也は帽子のひさしをずらして顔を覆うなど、映画ファンとしては類似点を探すのも面白い。

また、相手役の浅丘ルリ子のアンニュイな雰囲気、当時としては斬新なファッションにも要注目だ。
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