Arlecchino

ヒミズのArlecchinoのレビュー・感想・評価

ヒミズ(2011年製作の映画)
3.3
古谷実の底辺の人々の漫画を、大震災被災者のどん底に重ね合わせて製作された、意欲的な園監督らしい映画。古谷実の「現実離れしたリアル」みたいな作風が園監督にマッチしていますね。監督も古谷漫画のファンなんだそうで。ラストはそれまでの流れからしたら変ですが時期的に仕方なかったのか。再編集版が欲しいところ(というか脳内で妄想版のエンディングを仕立てました)。

モーツァルトのレクイエム冒頭部分が、木管アンサンブルのちょっとコミカルな調子で何度も何度も使われているところが印象的でした。この曲の悲喜交々のコード進行を、泣き笑いのようにこんな使い方ができるとは天才です。でんでんや二階堂ふみや渡辺哲のように根本はコミカルな俳優たちを絶望的なシーンで使うことと共通してるとも言えますね。一方、バーバーはベタだったな。

なぜか宮台真司が変なところで語ってるw。
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