おとうちゃん

ヒミズのおとうちゃんのレビュー・感想・評価

ヒミズ(2011年製作の映画)
2.5
普通って何!?

ミュージカルに対する苦手克服のためとはいえ、このところ浮わついたファンタジーミュージカルばっかり観ている。

このままでは心が夢遊病になってしまう!

そろそろ地に足つけて現実に帰らなきゃ...ということでチョイスした映画はとんでもない鬱映画。
地に足をつけるつもりが、地中深く潜ってしまった(;´Д`)ドーセ オレナンカ モグライカダヨ…

【ヒミズ】...モグラの一種。モグラより体が小さい。

「普通に暮らすことが夢だった」
東日本大震災の被災地で貸しボート屋を営んでいる中学生の住田(染谷将太)は大きな幸福もなく大きな災いもない人生を大満足と思っている。

「愛ある家庭が夢だった」
そんな住田に付きまとうクラスメイトの茶沢(二階堂ふみ)。
二人は共通する悩みがあった・・・

「夢も希望も失った」
救いようのない不幸な境遇により‟普通”から逸脱してしまった少年と少女が、到達することのない‟普通”という虚像に向かって泥臭く頑張る姿が、見るに堪えられない青春物語。

奇才 古谷実の原作漫画を、鬼才 園子温が映画化。

‟普通”というゴールに向かって死にもの狂いで走っても、辿り着く先は‟絶望”

誰かが幸せになる裏で、同じだけ誰かが不幸になっている。

何だってわかる、自分以外の事なら...
平和ボケした私めには自分がこの映画をどう観たらいいのかすら わからない。

一つだけわかるのは...
震災よりも悲惨で残酷な親という名の鬼畜たち...コイツらは普通じゃない!