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ヒミズの1101のレビュー・感想・評価

ヒミズ(2011年製作の映画)
4.3
日見不つまりはモグラのこと。輝く未来を見ること無く日々をあくまでも普通に過ごそうとする主人公。しかし堕落した親、粗悪な環境、大人が突き付けた悪の現況にあくまでも普通をねじ込みながらの毎日。周りの大人が気付くわけもなく、細やかな自分の価値観をまるでピンクチラシの如く無造作に貼り付けられる毎日。何処に向けていいのかわからぬ感情は、簡単に引き金を引いてしまう。二階堂ふみさんの演技が強烈すぎて絶句です。怪演とはまさにこのこと。普通を並べたら歪んでいることも彼女が演じることで正当な愛を感じられる気がしてファンになってしまいました。善と悪が混雑する人間のその比率を紐解くメカニズムがこの作品にはあります。強烈な映像と役者魂溢れる乱舞を体感したい方には是非オススメする作品。エログロよりもヒューマニズムに歩み寄った作品なのでソフトタッチかと。見応えのある作品。
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