歴史資料的・学術的な価値からすると相当なものだとは思うし、実際に観た感想として、かなりしんどいものがあった。
ただ映画として観る・考えると、なかなか厳しいところも。
ほぼ全編インタビューのみなので、出来事の全体像とか、取材対象者の立場(肩書きはテロップされているものの)がどういうものなのかが、いまいち分かりづらく。
インタビューも、敢えて取材対象者が答えた後での、通訳さんの話す内容にテロップ入れしているから、それだけでも倍尺とは言わないまでも、かなり時間が延びていて、イコール観ているものとしてはダレるし。
あとは、ほぼインタビューだけで構成しており、その「証言」の信憑性というものがどうなのか。
約35〜40年前ぐらいを振り返っての発言かと思うが、結構記憶って危ういものなのではないかと。
特に、忘れてしまいたいような内容であればあるほど、忌々しい印象は余計に強固になるかもしれないが、やはり事実関係は曖昧になって然るべきだと思う。
あとは非公表の約束を破った上での隠し撮りは流石に…。
結局、制作者側がそういうことをしてしまうと、内容そのものに対する信頼度も落ちてしまうと思うのだが。
