女学校を卒業したコニー。両親はなく叔父のもとに引き取られる。セレブな従姉妹の嫌がらせを受けるが、持ち前の明るさで使用人たちに愛され、という公開当時の現代を舞台にシンデレラをモチーフにした、当時流行のスクリューボールコメディ。変人富豪親族が継母達で、魔法使いは仲良しの使用人たちが担う。ウェルメイドな作風なのでスクリューボールコメディとしては弱めだけど、軽い夢物語といった感じで楽しい映画。富豪一家は「襤褸と宝石」的。使用人たちの心意気に泣く。ヒロインが図々しさがあるのも楽しいが、これはダーヴィンのキャラクターにありがちではある。
ディアナ・ダーヴィンは18才くらい。そろそろ大人の女優への模索が始まっていた頃で、ファーストキスが売りになった映画。当時の人はダーヴィンの成長を見守っていたので話題になるんだろうなと。今となってはファーストキスよりも、その歌唱が見せ場。使用人ホイホイのアマポーラ、図々しさを発揮するシュトラウスのワルツを色々混ぜた歌、そして"ある晴れた日に"。
脇を固めるのは、イジワル従姉妹ヘレン・パリッシュ、冒頭のみ登場のマーシャ・メイ・ジョーンズ。無口な叔父さんユージン・パレットと先生役のキャスリーン・ハワードが場をさらう。
そして相手役は映画デビューのロバート・スタック！屈託のない笑顔。ヒロインの苦難に気が付かない男のキャラとその屈託ない爽やかさが結びつく。いいのかそれで？
監督はダーヴィン主演作でお馴染みのヘンリー・コスター。本作もまた心温まる小品、佳作。

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