潤也

ミステリー・トレインの潤也のレビュー・感想・評価

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)
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それぞれの人生は交差しながらも、何かしらの意味を持っている そんな神の目から見た物語は他人事のようには思えません。

ジム・ジャームッシュの作品はすべからく好きという浅い好感をもっている。多分それは、観客なりの解釈とその猶予が存分に与えられているテンポ感と、平凡な生活の中に突如起こるイベント(これも映画的にはありふれている)がテイストになっているオムニバスという点だと。それぞれが少なからず呼応し合っていて、人生を体現しているようにも感じた。
それぞれの道からエルビスの街メンフィスという交差点に入る。電車の高架橋を通過する車、その上空を飛び交う飛行機、ぐるぐると曲がりあった高速が情景描写として物語を顕著に描いていた。その後も続く物語を妄想しながら、ただ「赤」の他人とは思えない人との出逢いを大切にしたい。

でも中身はそんなない。結局受け取り方次第だから、この映画自体音楽への敬意を払っただけかも。予防線を張っておきます。
潤也

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