中学生の頃に一度観た記憶がある。が10年以上たって再び観ると中坊の自分では拾いきれていない主人公の感情の機微や空気感があったとわかった。
あまりに美しすぎる中学時代の思い出に縋る遠野とその美しい思い出は思い出として新たなライフステージに進む明里。
終始主人公の遠野視点で描かれるせいか、ハイパー童貞マインド全開なのが良い。
スマホや携帯のない時代。雪で電車は遅れて、手紙は飛ばされ何もかもがうまくいかなかった後に初恋の相手である明里との再会。そりゃあ、忘れられないよなぁ。
1話目がなんか美しすぎるのは、遠野の回想視点だからなのかな。現実感のない納屋に泊まる選択はある種思い出の美化で、遠野の創作にもみえる。特に1話目は明里と再会してからツッコミどころが多いので、遠野の妄想多めだと考えると最後がより一層際立つ。
新海誠が名を上げた、君の名はや天気の子、すずめの戸締りにも通じいる部分も多々感じられた。
ツッコミどころの多さや男キモすぎは他の作品も秒速5センチメートルも同じ。最近の作品は後半の展開が明らかなハッピーエンドかつわかりやすくなってるのが違いなのかなと。
遠野の気持ちめちゃくちゃ分かるから、めっちゃ好きな作品。