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キャピタリズム マネーは踊るの白のレビュー・感想・評価

3.5
アメリカで消費者立場よりも企業論理が罷り通るのは、ピルグリムファーザーズから始まるプロテスタンティズムの倫理があらゆる青天井な欲望を肯定し、南北戦争を契機に本格始動したグローバルな資本主義活動を応援しているから。
しかし暴力団と同じように、経済の流通が目的化してしまった国の実態は、多国籍企業や金融市場に買収された政府と富裕層による支配。
昔のソ連の学校教育で見せるような資本主義の究極系、社会権は無いようなもの。「公益」という名目のもとで社会福祉は達成されない。一部だとは知ってはいるものの、ここまで弱者の人権が奪われるのには驚いた。
カトリック教徒ムーアがそれに反発するのも無理はない。
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