GT

自由の幻想のGTのレビュー・感想・評価

自由の幻想(1974年製作の映画)
4.0
アンダルシアの犬で有名なルイス・ブニュエルということもあり、シュールで意味不明な世界観が続くが、それ以上に笑えるシーンが多い。
これといって一貫したストーリーはなく、主人公らしい主人公もいない。そのため、関係のないエピソードの連続といった感じの印象。エピソードはそれぞれ非常に奇妙かつシュールなもので、ホテルの宿泊客を自分の部屋に招き入れてSMプレイを見せつける夫婦、排泄と食事の価値観が逆転した世界、普通にそこにいる娘を行方不明扱いして警察に捜索願を出す家族など、おかしな世界観を延々と見せられる。ブニュエル流の不条理コメディなのだろうか。唐突に出てくる動物など不可解で不気味なシーンもある。特にラストはあまりにも唐突で、クレジットで流れる音楽も不気味なこともあり、なんとなく後味は悪い。
GT

GT