キャン

どですかでんのキャンのレビュー・感想・評価

どですかでん(1970年製作の映画)
3.6
現代版『どん底』…と言いたいけど、群像劇ではなくオムニバスに近い。
1970年代当時、底辺に生きる人々の悲哀を描いています。

[所感]
黒澤版『どん底』はゴーリキーの戯曲を原作としていたため、ある種のリズムを伴って痛快さをみせていたのに対し、本作はただただ悲哀であるように感じられる。特に私見では、乞食の親子(特に父親)に嫌悪感を抱いた。目の前の現実に対する憎悪・逃避をしつつ、それでもなんとか楽になりたいとする態度には怒りすらおぼえた。そんな彼らの運命は…。
もう少し住民同士の交流が見たかったかも。
キャン

キャン