furip

8 1/2のfuripのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
4.5
「8 1/2」初フェデリコ・フェリーニ監督作品。

最初、挿話の連続に混乱。
派手な女性が登場して恋人かな、と思ったら不倫相手!しかも結婚していて夫がいるし!!男性のほうは女性に何か不満がある模様、けど、行為はしっかりとー(卑しい)。新しい挿話となり今度はお墓?年老いた男性、女性、どうやらご両親、母親と濃密な口づけを交わしたと思ったら、若い女性となり奥様、"妻のルイザよ、忘れたの?!"と詰問されー。ここで虚実ない交ぜなんだとやっと気づきました。

不可思議な挿話、ひたすら卑しい、だけど男性あるあるである話の数々。"うわ、気持ち悪い"なとみていたけど、心当たりの多いこと多いこと。客観的な視点でみるとひどく異様、観続けていると自身にブーメランが突き刺さり続けます…。

現実の挿話、主人公グイドの置かれる環境、やらなければならないのに進まない、出口が見えない。そんな状態、状況はお構いなしで関連する人々からはそれぞれの立場で主張を繰り広げてくるのでもう!圧力が凄くてどうにかなりそう!!



クライマックスの手前までグイドの傲慢さがうっとうしく、卑しさなど感じてとにかく気に入らなかったけど、観終わってから振り返るとそら恐ろしい作品。
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