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殺しの烙印のOASISのレビュー・感想・評価

殺しの烙印(1967年製作の映画)
3.4
ランク付けされたプロの殺し屋達の戦いを描いた映画。

宍戸錠演じるNO.3の殺し屋花田が相棒と共に組織の要人を護送していると、NO.2とNO.4に襲われて相棒が殺されてしまう。
始まりはそんな分かり易い構成なのにも関わらず、DVDの調子が悪いのか?と思わず確認したくなるほど場面が飛び飛びに進む所もあってストーリーを追うのが若干面倒臭い。
相棒が殺されるシーンも「トンネル抜けたら2秒で銃殺」だし、立て籠もった奴を仕留めるシーンも「ガソリン投げたら2秒で炎上」と、とにかく手際良く描かれている。

妻とのSEXシーンまでそんな調子で描写されていて、花田が炊飯器から立ち上る蒸気の匂いを嗅ぐ中(お米フェチか?)妻が裸で現れ、階段の途中で交わりベッドの横のマジックミラー号みたいな所で交わり、とケダモノのようなSEXをして妻からも「キチ○イ!」と言われる始末。
服を着ている時間の方が短いような妻となかなかのインパクトだったが、平気で彼女をぶん殴る宍戸錠も大概まともな男ではなかった。

新たに依頼された4人を殺す場面でも、ガスライターの看板の中から発砲、水道管の中から発砲と、奇抜な方法で始末していく。
最後の1人を失敗してしまい、それによって差し向けられた女殺し屋との絡みもありつつ、NO.1との一騎打ちへと進む。
埠頭での銃撃戦で、撃たれながらもパンツ一丁になって反撃する宍戸錠がゴルゴ13に見えて面白かった。

とにかくシーンの繋ぎが荒かったが、勢いが大事なんじゃ!ストーリーテリングがなんぼのもんじゃい!という無骨さと気迫は伝わって来た。
クライマックスの、後楽園ジムでの暗闇の中の撃ち合いも敵のしぶとさが良かったし、主題歌「殺しのブルース」も中々に渋かった。

それにしても宍戸錠さん、本当にうまそうに白米を食べてたなぁ。
そりゃくいしん坊!万才のオファーが来るはずですわ。
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