スギノイチ

兵隊やくざ 強奪のスギノイチのレビュー・感想・評価

兵隊やくざ 強奪(1968年製作の映画)
3.0
前作で「上官宣言」があったものの、特に2人の関係は変わっていない。
爬虫類的な不気味さを持つ悪役・松川大尉(夏八木勲)とゴロツキ軍団と大有カップルの三つ巴の宝探しがメイン。
もはや戦争など関係無い上に後半はクライムサスペンスと化し、何だか日活映画を観ているような気分になる。
マカロニウェスタンを意識したらしき松川大尉との決着も、若干とってつけた感があって浮いている。
前作で戦時下アクションとしては終わった感があるため、どうしても後日談的印象がある小品。

しかし今回、遂に大有カップルに子供ができてしまう…のではなく、捨て子を拾う。
「満人か日本人の子かわからんのだ」という有田に「人間の子でしょう」と返す大宮。
だが、最終的に赤ん坊を連れていくのは有田上等兵。見事なインテリツンデレ。(親バカっぽくなるのも面白い)
(しかし「お前は俺たちの子だ」という発言は意味深すぎる)
空腹の赤ん坊に大宮が乳を吸わそうとする『座頭市血笑旅』と同じネタも。
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