mar88

晩春のmar88のレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
4.8
わたしが結婚して、北海道を離れると言った時、父が
「もう一人娘を作っとくんだったなー」って笑いながら言ったことが、頭から離れない。
空港に送ってくれた父は、一人暮らしの家に送り届けるみたいに、「じゃな」と軽く言って、振り返らずに帰っていった。

そんな事を思い出して、涙が溢れてしまった。
考えたら生まれてからこんなに長く父に会わない日が続いたことがない。
今度はいつ会えるかな。

間合いや静かなショット、ユニークな会話。
どれをとっても素晴らしく、ため息がでる。
いい映画でした。
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