ブタをクラスで飼って、一年後食べるというストーリーで生徒たちの脚本にはあらすじ以外のセリフは白紙だったらしい。
この作品を観て賛否両論あると思うし、視点も様々だと思います。
今回は子どもの考える力と食べるということについて、思ったことを述べます。
やっぱり子どもだから最初は「食べること前提」でも飼いたくなるもんです。
でも今飼っている意味を理解し始めた時に初めて本当に問題に向き合うことになる。
今作では子どもたちにそれに正面からぶつけて、「食べるか下の学年に引き継いでもらうか」を実際に討論させています。
大人は子どもを舐めすぎやなーとひしひしと感じました。
大人と同等かそれ以上、思いも付かないような考え方をしていて、かなり驚いた。
正直、感情移入はできたが飼っていたブタを食べるという実感がどうしても湧かなかった。
それがすごく自分の中で悲しかったし、体験出来た子どもたちを羨ましく思った。
食べるということがどういうことか、答えがある問いではない。
でも、命の大切さを考える環境からかけ離れてしまった今の時代には必要不可欠な問いであり、教育だと思います。
言葉と教科書だけでは絶対に理解出来る事ではない。
「食べるというのは命を引き継ぐこと」って言う言葉が子どもの口から出て来た時はかなり衝撃でした。
子どもたちへの問い方、ブタの飼い方、それを学校でやるということは別にしても、普段命を意識せず食事をしている自分にとっては大切なことを考えさせてくれる映画でした。
子どもたちの白熱する討論はかなり見応えあります。