たけ

遠い空の向こうにのたけのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.6
学生時代や就職活動でよく聞かれる"将来の夢"や"憧れの職業"なんてものには、ドラマチックな理由は全く必要無くて、殆どの人達が些細なキッカケから始まるはず。
そして、本当に大切なのは、そのキッカケと出会う"タイミング"と"譲れない想い"。その2つが上手く噛み合い、努力と友情が合わされば、この映画の主人公達のように、人として大きく成長するんだと思う。

ラストで、ずっとすれ違っていた父親と、努力と成功とお互いへの感謝から、やっと少しだけ心を通じ合わせるシーン、泣くの堪えるので必死だった…。
街と家族のために、エレベーターで暗い地中深くの炭鉱へ降りる父親と、夢を掴むために、宇宙という真逆の煌びやかな遥か上空を目指す主人公との無言の対比が、ここ最近観た映画で1番ハートにキタ。どちらも素晴らしいし、どちらも儚い。

NASAのエンジニアの高校時代の実話を基にした映画ってのも、アメリカでは教科書にも載ってるぐらい有名な話ってもの、タイトルのアナグラムも、若かりしジェイク・ギレンホールも、全部繊細で美しい!
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