jam

リトル・ミス・サンシャインのjamのレビュー・感想・評価

4.2
みんなダメなんだけど、
どうにかなるよねって気分にさせてくれる


ずっと観たいと思っていたけれど、映画館でないと映画を観られない病、の私にはわざわざDVDレンタルする余裕はなくて。
このタイミングで上映してくれて、
ホントありがとうとしか言えない…


仕事とか、家族の世話とか、学校とか
毎日、誰もが何かしら抱えていて
そのなかで
これいいな、この人素敵だな
あれがやりたいな、あそこに行きたいな
なんて思って、少しずつ明日へ進む

決してうまくいくことばかりじゃなくて
むしろほんのちょっぴり、こうしたら良かったと思うことの方が多いけれど
やっぱりやらないで悔やむよりも
やっちゃったけど、うん、また頑張ろって思う方が何倍もいい


ミス・サンシャインコンテスト
フーヴァー家の面々にとって
はじめは、成り行き上参加を見守る、くらいの
けれどそこまでの道行きが長くて憂鬱、だったイベント

成功を信じる父
家族のアレコレを憂う母
恋も仕事も失い失意の伯父
夢に向かうも先行き不安な兄
破天荒な祖父

実は彼らを一つにまとめる存在となる娘

勝ち馬と負け犬

父がこだわり続けた2種類に
人間を分けること
…そもそも、何をもってして勝つ、負ける
と言うのかな?

コンテストに優勝することは勝つことかもしれない
その意味で言えば、オリーブは負け犬?

この映画を観終わって、オリーブやフーヴァー家のみんなを負け犬だと思うかな…


私たちは小さな成功で嬉しく思うことも
うまくいかなくて歯痒いことも
たくさんたくさん抱えて
オンボロのバンを押してギアを入れる

そうして
走り続けるのだ。
jam

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