上手くいかない人生の愛おしさ。
リトル・ミス・サンシャインに選ばれることを夢見るぽっちゃり娘オリーブとその家族を乗せたミニバスの旅。
この旅では家族それぞれにとってよくないことばかり起きる。というか、最後までよくないことしか起きない。しかもその一つ一つがそれぞれの人生において挫折、絶望、屈辱、哀しみを味あわせるとてもヘビーな出来事である。それこそ自ら人生を絶ってしまいそうなほどに。その後の人生で負け犬と呼ばれ劣等感で押しつぶされてしまいそうなほどに。
でもそんな時でも、中々走り出さないバスを一緒に押してくれる人がいるなら、失敗や劣等感を抱くことをひどく恐れる必要なんてないんじゃないか。
どういう感情に自分が支配されるかは、客観的な出来事や周りの評価じゃなくて受け取り方なんだなと改めて。
新しい挑戦をする人に向けたいとても素敵な映画でした。
この黄色いポスターでもわかるように実はヘビーな内容の割に、明るくてクスッと笑えるシーンは盛りだくさんだし、オリーブのダンスはほんとに最高でした。まんまるお腹愛おしい。
