見終わって思ったのは80年前の作品が今でも通用してしまうという現代の問題だ。トランプが自分の支持者を扇動してホワイトハウスを襲わせたように、フェイクニュースや権力者の言うことに群衆はいとも簡単に操作されてしまう。
ありもしないヒーロー『ジョーン・ドゥ』に仕立て上げられた男が、最初はニセモノだったかもしれないけど、徐々に信念を持って行動するようになり『本物』となっていく様子が見ていて良かっただけに、野球場のシーンは胸が痛くなった。
今の世界もコロナや陰謀論で分断してしまっているが、ジョーン・ドゥの言う『隣人愛』の精神を思い出せばまたやり直せるのではないか。今の時代に見るべき作品だと思った。
