スズナリさんの映画レビュー・感想・評価

スズナリ

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ハイジャック93(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ナイジェリア産の映画を『ノリウッド』と言うそうだ。初めて知った。
1993年に起きたナイジェリア航空のハイジャック事件。犯人は革命指導者に感化された青年たち。犯人がテロ目的ではないから、ハイジャック映
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動く標的(1966年製作の映画)

3.3

私立探偵が人探ししてる中事件に巻き込まれていく。よくあるパターンだが途中から出てくる人間が多くてこんがらがり誰が誰だかよく分からん状態になった。オチもよく分からん終わり方だし。大風呂敷を広げすぎた感が>>続きを読む

カリートの道(1993年製作の映画)

3.9

『スカーフェイス』で脂の乗りまくったギャングを演じたパチーノが、今作では黄金期の過ぎた燻銀のヤクザを好演。カリートが歳とって丸くなった結果足元を掬われ、足を洗うはずも結局裏社会に中途半端に浸かってしま>>続きを読む

訣別の街(1996年製作の映画)

3.8

少年と刑事の射殺事件から、ニューヨークに巣食う政界の上層部の不正が徐々に明らかになっていく。アル・パチーノの市長役はハマりすぎ。途中分かりにくい部分もあったけどハリウッド製政治サスペンスにハズレなしで>>続きを読む

アイズ・オン・ユー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アナ・ケンドリック初監督作品。10年近くにも渡って女性を殺害し続けたロドニー・アルカラの実話。警察に報告はされてたのに動かなかったのは70年代当時の女性の立場の低さ故か。恋愛番組に出演したシェリルの処>>続きを読む

大日本帝国(1982年製作の映画)

3.5

太平洋戦争開戦〜降伏・東京裁判・BC級裁判の判決までの流れを3時間で描く大スペクタクル。丹波哲郎演じる東條英機を時局に翻弄されるスケープゴート的に描き、一般人が戦地に行かされて狂わされていく様を悲劇的>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

映画館の音響のおかげで、爆発音や銃声を間近で感じ取れ、まるで自分もリーたちと共に戦場にいる気持ちになれた。
内戦最前線へ向かうジャーナリスト目線で見る地獄。捕虜は射殺され、どこから狙われるか分からない
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Mr. クロケット(2024年製作の映画)

3.9

ビデオの中の子供番組の「Mr.クロケット」おじさんがテレビ画面からやって来て毒親を殺す!そして子供達を攫う!これだけで面白いの確定。Mr.クロケットが見た目良い人そうに見えるから、余計恐ろしさが増す。>>続きを読む

ゲロッパ!(2003年製作の映画)

3.8

追悼・西田敏行ということで。JB大好きなヤクザの親分という飴と鞭を見事に演じ分けている。「Get Up」の歌唱もカタカナ発音ではなくきちんと英語のPronounciationで流石やなぁと思った。劇中>>続きを読む

テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.7

橋の爆破によるテロの犯人と独占でやり取りすることになった元人気キャスター。何とか返り咲こうとする彼だったが、局の上司、警察、政府の思惑が入り乱れワンシチュエーションで翻弄されるのは見応えあったが、ビル>>続きを読む

観察者(2021年製作の映画)

3.8

今をときめくシドニー・スウィーニー主演とのことで鑑賞。前半の展開が遅く途中で離脱しようと思ったが、そこを耐えると後半徐々に面白くなっていく。ヒッチコックの『裏窓』の系譜だが、それを逆手に取ったどんでん>>続きを読む

レベル・リッジ(2024年製作の映画)

3.4

腐敗した町の警官に立ち向かうは海兵隊の元精鋭。思った以上に警察が腐りすぎているのに驚き、そうなった理由については社会性を感じるものの、展開がスローな上に派手なドンパチではないので130分が余計長く感じ>>続きを読む

否定と肯定(2016年製作の映画)

3.9

「ホロコーストは無かった」と主張するホロコースト否定論者アーヴィングが自分を批判したユダヤ人歴史家レイチェルを名誉毀損で訴える。イギリスでは被告側が無罪の立証をする必要があるため、ホロコーストが実際に>>続きを読む

不都合な記憶(2024年製作の映画)

3.8

アマプラ製作で日本版「2001年宇宙の旅」的なSFで愛憎劇を作ろうという気概やいかに。確かに資金は潤沢なので宇宙の描写は邦画にしては頑張っていた。「アンドロイドは愛する人の代わりになるのか」の答えは6>>続きを読む

マーシャル 法廷を変えた男(2017年製作の映画)

4.0

黒人初の連邦最高裁判事となったサーグッド・マーシャルの弁護士時代の事件を描いた実話。黒人に対する偏見や差別で苦戦を強いられる中で影に隠された真実は当時としては衝撃だったであろう。そして評決は当時として>>続きを読む

アビゲイル(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

恐らくこれまで鑑賞してきた映画史上最大の血をスクリーンで浴びたと思う。想像以上の血の量だった。
愛らしいバレリーナから一転して恐ろしいヴァンパイアへの変貌っぷりが凄まじい。死亡フラグはしっかり回収して
>>続きを読む

恐怖省(1944年製作の映画)

3.9

フリッツラングによる反ナチ映画。ロンドンでナチスのスパイの陰謀に巻き込まれていく男。ケーキが鍵となるのは突拍子もない発想だがこれが通じるので時代も感じるが、サスペンスとしては流石ラングというべき秀作だ>>続きを読む

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.9

後年の映画作品に多大なる影響を与えた一作。「アンタッチャブル」でもオマージュされた『オデッサの階段』オリジナルをやっと見れたが、今見るとなぜ後年のフィルムメーカーたちはこの場面が深く印象に残ったのだろ>>続きを読む

崖上のスパイ(2021年製作の映画)

3.9

ハルビンを舞台にソ連で訓練受けた4人の共産党スパイの暗躍。日本軍の悪事を暴くという名目だがそこまで抗日要素は濃くない。敵である特務との攻防と内通者との協力など、中国スパイ映画あるあるではあるものの丁寧>>続きを読む

第十七番(1932年製作の映画)

3.3

まぁ90年も前のサスペンスにクオリティを求めちゃいかんのだろうが、悪役たちが何者で何で17番の家集まったのかの説明が不足してるから何が起きてるのか理解するのに手間取った。とはいえ、後年のヒッチコックエ>>続きを読む

身代金(1996年製作の映画)

4.0

息子が誘拐されて身代金を要求された父親。最初は定石通り事が運ぶが、翻ってテレビに出て「身代金を懸賞金にする」と逆に挑戦状を叩きつける姿はカッコいい!(母親やFBIからしたらたまったもんじゃないけど)。>>続きを読む

Zolaゾラ(2021年製作の映画)

3.6

ストリップの出稼ぎかと思いきや売春旅。これが実話ベースなのが怖い。安易にホイホイ人について行ってはいけないのがよく分かる。出てくる人全員頭のネジがぶっ飛んでた。モロチンあるので親いる時は注意。

シュリ デジタル・リマスター(1999年製作の映画)

4.3

韓流ブームの原点であり長らく幻となっていた作品がリマスターで復活。故に初見だったがめちゃくちゃ面白かった。2002年のワールドカップを背景に南北融和ムードの裏で繰り広げられる北と南の諜報員たちの攻防。>>続きを読む

誘導尋問(1995年製作の映画)

4.2

HBO製作の作品。こういう事が実際に起きていたなんて観るまで知らず。史上最悪の幼児性的虐待事件かと思いきや、最初の通報者の証言の不安定さや子供たちに誘導尋問するソーシャルワーカー(テレビキャスターと同>>続きを読む

アニタ~世紀のセクハラ事件~/コンファメーション(2016年製作の映画)

3.9

「セクハラ」というワードが知れ渡るキッカケになったという実際の事件を取り上げており、公聴会のチェアマンとしてバイデンが実名で登場。現アメリカ大統領がかつて関わっていたなんて観るまで知らなかった。元上司>>続きを読む

セルラー(2004年製作の映画)

3.9

こういうので良いんだよ。90分の尺でノンストップサスペンスを見事に魅せてくれる。ジャンルとしてはB級作品なんだけど出来はA級。まだまだルーキー時代のクリス・エヴァンズやステイサムが若々しい。携帯電話が>>続きを読む

友は風の彼方に(1986年製作の映画)

4.0

なんと「レザボア・ドッグス」の元ネタらしいが、タランティーノ版よりもオリジナルのコチラの方が面白いし胸が熱くなった。香港ノワール特有の情緒がたまらなく良い。後の「インファナル・アフェア」にも繋がる要素>>続きを読む

竹取物語(1987年製作の映画)

3.3

知らない人はいない「元祖SF小説」竹取物語を実写化する上で特撮方面に振り切るアレンジは正解。80年代の邦画特撮を見る分には良いけど、オチの分かってる話を2時間見せられるのはやはり修行だった。

赤線地帯(1956年製作の映画)

3.9

売春防止法施行前夜の吉原の街を切り取った秀作。男社会の時代にこれだけ女性に寄り添える演出が出来るのは溝口健二の非凡さを窺い知れる。決して同情的に描くのではなく仕事としてタフに働く女性たちを力強く描写し>>続きを読む

死を告げる女(2022年製作の映画)

3.6

ホラー要素のある作品だと思って見ていたけど思ったより怖くなく、韓国映画らしい胃がキリキリするような怖さを想像してたからちょいと拍子抜け。プロットはよく出来ていたと思った。

エンジェル(1983年製作の映画)

3.8

昼は優等生・夜は娼婦の顔を持つエンジェルが連続殺人事件に巻き込まれていく。エンジェルの境遇を知ると彼女も必死になって生きているのが分かる。仲間たちが皆良い人ばかりなのが救い。犯人勝手に最初のイケテない>>続きを読む

日本沈没(2006年製作の映画)

4.0

名作「日本沈没」を樋口監督がリメイク。「日本沈没なのに日本沈まないやんけ」というのが主な否定的意見だけど、確かに日本を沈没させたオリジナルも良かったが、何とか沈没を食い止めようとする政府や民間の働きの>>続きを読む

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

3.9

麻薬密輸による攻防。なんと実在の事件を基にしており、最後に犯人たちの処遇が明かされるが、それを見るとハックマンたちがやって来たのは何だったのだろうかと思ってしまう。「そんな所に麻薬隠すの?!」のシーン>>続きを読む

レニー・ブルース(1974年製作の映画)

3.9

政治や人種差別、性など、タブー視されていた事柄を取り上げたスタンダップコメディアン"レニーブルース"。今作を観るまで存在を知らなかった。かなり反骨の人物だったらしいが、警察や裁判によって彼の武器である>>続きを読む

血は渇いてる(1960年製作の映画)

3.8

拳銃自殺未遂した男が保険会社の広告塔に起用される。コンプラガン無視の設定だが、今でも炎上商法で注目浴びるのは往々にしてあるから昔からこーゆーやり口はあるんだな。「ただの一般人」から大衆を惹きつける存在>>続きを読む

スケアクロウ(1973年製作の映画)

3.5

ハックマン×パチーノによるロードムービー。粗暴で誰も信じなかったハックマンが旅を通じてパチーノとの友情を深める様は良かったが、2人のキャラクターにそこまで共感できなかった。名優2人の演技に免じてスコア>>続きを読む