冷蔵庫とプリンター

失はれた地平線の冷蔵庫とプリンターのレビュー・感想・評価

失はれた地平線(1937年製作の映画)
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理想を追い求める男の寓話

フランク・キャプラが描く理想郷・シャングリラの物語
有名な原作小説があるのでストーリーについて詳細は省くが、フランク・キャプラの思想がよくわかる作品だった。
フランク・キャプラの多くの作品では、「隣人を愛せ」といったキリスト教的価値観に基づく美徳がいささか大袈裟に謳われる。今作も多分に漏れずフランク・キャプラ的な"良心"を反映していた。
ラマ高僧のルックが、スターウォーズに出てくるパルパティーン/ダース・シディアスに酷似していることや、シャングリラの存在に最期まで懐疑的なジョージの存在が、本作に不気味なディストピア感を漂わせていた。
ラストの言葉が胸に響く。
人は、信じたいから信じるのだ。