リボウスキ

横道世之介のリボウスキのレビュー・感想・評価

横道世之介(2013年製作の映画)
4.6
うわー、これは。
近年、「苦役列車」とか「桐島、部活やめるってよ」とか「みなさんさようなら」とか、邦画の青春映画が個人的に当たりまくってるけど、ここにきてまたハイエンドが現れた。
160分という長尺に冒頭から続く緩い展開、絶対途中で飽きると思ってたのに気付いたら完全に引き込まれてた。横道世之介という人物を好きになっていた。
恋愛、友情、バイト、サークル、授業、そのどれもが主役ではなくて、あくまで一瞬で過ぎ去ってしまう青春時代の一つの側面に過ぎない。懐かしくて切なくてモヤモヤした。
目立ちたがりなわけではなく、特に面白いわけでもなく、めちゃくちゃカッコいいわけでもない、むしろどこにでもいそうな田舎から来た気さくないい奴。でもみんなの思い出の片隅の真ん中に残ってるいい奴。
まさに主人公・横道世之介という人物を言い表してるような地味だけどいい映画。