あさ

ガメラ3 邪神<イリス>覚醒のあさのレビュー・感想・評価

4.0
平成ガメラ最終作
今回の主役はガメラにより両親とペットを亡くした少女
その経験から、彼女はガメラのことを酷く憎んでいた
越した先の奈良の山奥に封印されていた怪鳥(ギャオス)の卵を見つけた彼女は、昔飼っていたペットと同じ「イリス」と名付ける
そしてイリスは少女とシンクロすることで急成長を遂げ、ついに......
その頃東京では、ガメラとギャオスの戦闘により渋谷が壊滅的な被害を受けていた
レギオンを倒すために地球のエネルギーを消費したために地球環境が変化し、ギャオスが世界中で産まれていたのだ
エネルギーの中心地である日本を目指すギャオス、それを向かい撃つガメラ
しかし人間からすればどちらも敵であることに変わりはなく、日本はガメラの撃墜を宣言する

今まで人類の味方としての側面が強く描かれてきたガメラを、今作では一転して人間に害を及ぼす災害として描く
渋谷に降り立つガメラはとても恐ろしく、ギャオスとの戦闘がもたらす被害を人間の視点から克明に映し出す
ガメラの顔も今までの丸みの帯びた可愛げのあるシルエットから、シャープで鋭く恐ろしげのあるものに

なにより前田愛がめちゃくちゃ上手い
出演者の中でもトップクラス
手塚とおるもインパクト抜群でさすが

終盤、絶対に大きさ足りない京都駅内部でのラストバトル
イリスに掌を貫かれるも自ら腕を切り落とすシーンは1作目のギャオスを彷彿とさせる
ボロボロになっても少女を助け出したガメラは、やはり人間の味方だと信じさせてくれた

ラストシーン、日本に向かってくるギャオスと火の海と化した京都をバックに立つガメラ
どうしようもなく絶望的な状況ではあるものの、ガメラはきっと最後まで戦ってくれるのだろう
それこそ最後の1人になっても
あさ

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