OBL1VIATE

制服の処女のOBL1VIATEのレビュー・感想・評価

制服の処女(1931年製作の映画)
-
授業で観た。ナチによる政権掌握直前、ワイマール末期の作品。
女子校出身の皆さんはこれは「女子校あるある映画」でもあって、日本で公開した時(1933)にヒットしたのはその理由もあったのではと仰っていた。個人的に寄宿舎ものが結構好きなのでハマった。子供たちが可愛くてなかなか笑える。

肝心のレズビアニズム表象について(補足:Ruby Richによると本作は「初の真にラディカルなレズビアン映画」であり、現在の専門家の間ではその解釈が広く共有されている。授業では、ゲイ解放運動や女性運動の高まりという時代背景を事前に教えて頂いた上で鑑賞した)、filmarksのコメント欄を見ていても主人公2人の関係を脱セクシュアル化して考える人は一定数いるみたいだけど、あんな熱烈なキスしておいてどこが「プラトニック」な関係なんだという感じ。
本作は原作者・監督を始めとしてスタッフほぼ全員が女性で、作中にも男性は1人も登場しないことにも注目せねばならないが、「眼差し」等の問題について考察するならば、同時期の(ハリウッドではなく)ワイマールにおける諸作品と比較する必要があるだろう。
OBL1VIATE

OBL1VIATE