素晴らしい!少女の輝きと儚さの刹那を画面に収めた作品と言えばそれだけなのだけれど、あまりの見事さに感服してしまう。
かつて街で評判であった姉妹について、少年の回想で進む物語には、常に彼女たちへの憧れがつきまとう。姉妹は既に人生の階段を登り始めていた。少年たちはただ、彼女たちが階段から降りてくることを願うしかない。
そんな遠い存在であった姉妹が少年たちと電話越しにレコードを流し合う、唯一心通わせるシーンはとてつもない幸せが溢れている。不器用でも美しいコミュニケーション。このシーンが象徴するように映画はどこまでも空想的。大好きな作品です。