ソフィア・コッポラ監督の長編デビュー作。
10代、思春期特有の繊細さと危うさ、閉塞的な空気感を、センスのある映像で表現してます。5姉妹の物語を少年たちが語るという手法がとりわけ効果的〜!
美しい5人姉妹がいつも一緒なのが絵的にも華やか&オシャレで、当時ガールズ・ブームを巻き起こしたというのも納得です。
5人姉妹が暮らす家には死の香りが充満していて、彼女たちはいつのまにか死が伝染してしまったように思えた。10代にとって死は恐怖よりも好奇心であって、それが若さゆえの病なのかも。
なぜ、どうしてという理屈は必要ない。焦燥感や不安や閉塞感は10代の時にはよくわからないもので、そのモヤモヤをうまく表現している感性の作品だった。
70年代の曲がいいタイミングで流れる。特に電話口でレコードを掛けるシーンが少年たちの存在を鮮やかに引き立てていてラストに繋がる最高の演出。ソフィア・コッポラのセンスがデビュー作から炸裂してました。