dadako

絶唱のdadakoのレビュー・感想・評価

絶唱(1975年製作の映画)
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昔(まだビデオすら個人所有はほとんどなかった頃)、近所のお姉さんが百恵友和映画のLP(全音声収録で、ジャケットがそのまま写真集兼脚本つきムックになっていた)を何枚か持っていた。この映画のは、中にあった結婚式の写真が異様で印象に残っていて、ずっと、一度映画そのものを見てみたかった。

戦争よりも、家父長の犠牲になった少女の話(まああの戦争も家父長制の結果みたいなもんだろうが)で、最後ものすごく感情に働きかける力が強いけれど、胸くそ悪い映画であることは変わらんというか。若さまは彼女がほんとに好きだったんだろうか? 自分の「成長」の糧とかシンボルとか、そういうものとして必要だというほうが大きいんじゃないのか。そういう文学作品ありがちだけど。
まあ結婚式がちゃんとグロテスクになってたんでよかった。これは、グロテスクでないといけないと思う。

母親役の初井言榮がすごくよかった。
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