三樹夫

名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)の三樹夫のレビュー・感想・評価

3.8
劇場版の中では珍しくミステリー要素多め。小五郎の知り合いが十三から一へと次々襲われていくという話であり、元ネタは『ABC殺人事件』となっている。しかしミステリーに関しては相変わらずガバガバで、九から結構雑になるし、コルクがポケットに入るというそんなワケない展開に、ポケットの中にコルクがあるのが犯人の証拠という中々キビしい推理。落ちてたコルクを重要な物証かと思って拾ったって言えば言い逃れできるやん。もちろん爆発もありで、犯人の前職は元特殊部隊かというぐらい米花町でとんでもないことが起こる。小五郎は知り合いが巻き込まれると本気を出すの法則が微妙に出ており、今作では結構シリアス目でありわりかしカッコよかったりする。ていうか犯人に対してもの凄いショックを受けていた。そらねぇ、ショック受けるよね。前作に引き続き犯行動機は芸術家の美学というカテゴリーに属するが、殺される奴が殺されてもしょうがないわなとも思える『金田一少年の事件簿』っぽさもある。
人質の足を撃つのは『スピード』が元ネタで、水中でのキスによる息継ぎの元ネタは『未来少年コナン』となっている。劇場版は他作品が元ネタのことがままある。宍戸永明の元ネタはおそらく加納典明だろう。
今作で妃英理が劇場版初登場。他にも黒タイツや歩美のマセガキ描写、ハワイで親父になどのおなじみのやつも出揃っている。ちなみに目暮警部が頑なに帽子を取らないのは傷があるからであり、それを尋ねられると妻との馴れ初めを話すことになるのが恥ずかしいから。

妃英理が劇場版で初登場だが出てきていきなり人妻がやたら可愛い。好きなジゴバのチョコレートプレゼントされて一緒に公園で食べたとかめっちゃいいデートしてるやん。お詫びにジゴバのチョコレート送ったんだとウキウキになったり、ヤキモチ焼いて帰るとか可愛すぎ。
この映画では仁科という面白キャラもおり、笑わせる気満々みたいなバラ抱えているポスター。何気にファンサはいい上に鈴置洋孝ボイスでキザなこと言ってくるけど知ったかグルメ知識とか面白過ぎ。
そういえば昔ソムリエがやたらフィーチャーされてた時あったなと思い出す。どうせ広告代理店の仕掛けたブームみたいなもんだろうし、クソダサいことこの上ないが、一時期凄い流行ってたな。
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