三樹夫さんの映画レビュー・感想・評価

三樹夫

三樹夫

社葬(1989年製作の映画)

3.0

大手新聞社の会長派と社長派の派閥争いが勃発。そんな中会長が心筋梗塞で倒れ、社長は腹上死してしまう。社葬の準備が行われる中で次期社長を誰にするかで揉め、派閥嫌いの主人公の緒形拳は権力闘争へと巻き込まれて>>続きを読む

デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

3.7

デップーとウルヴァリンのバディもの。おちゃらけのデップーと頑固者のウルヴァリンが最初は反発し合いながらも最後は共闘していくという、超王道のバディものになってはいるが、完全にシリーズ初見お断りの作りにな>>続きを読む

ツイスター(1996年製作の映画)

3.0

竜巻ハンターたちの竜巻計測器を竜巻にぶち込もうとする奮闘記に、いかにも90年代なキャラの立て方という、テンプレというか陳腐というかな人間ドラマもグルグル渦巻く大味な竜巻パニック映画。

アメリカ南部で
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ディセント(2005年製作の映画)

3.0

交通事故で夫と娘を失くしたサラを励ますために友達が洞窟探検を提案。しかし大戦犯がおり、「危険がないとつまらない」とレジャー用の洞窟ではない全く名も知らぬ地獄洞窟に勝手に入っていて、案の定崩落が起き洞窟>>続きを読む

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

3.4

予告編では月面着陸のやらせ映像を作る映画という印象を受けるが、実際にやらせ映像制作パートはあるけども、アポロ11号の月面着陸が成功するかどうかというのをバックにしたスカヨハ様とチャニング・テイタムのラ>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

3.8

28日の服役から出所したトランスジェンダー娼婦のシンディは彼氏が自分の服役中に女と浮気していたと聞かされ、その女を殴りに行こうかと街中をウロウロ。友達のアレクサンドラは夜7時にライブがあるが、強制的に>>続きを読む

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.9

スコットランドのジャンキー若者の日常。ドラッグやって、ドラッグ断ちして禁断症状出て、嫌な友達に絡まれなんとかここから抜け出そうとする映画。ドラッグキメたり禁断症状出たりのサイケ描写を90年代的なやり方>>続きを読む

栄光のル・マン(1971年製作の映画)

3.6

ル・マン24時間レースを題材とした映画だが、台詞とストーリーはほぼ無いに等しく、ひたすらレースシーンが続く、ル・マン24時間レースの始まるちょい前から終わるまでのストイックな映画となっている。スティー>>続きを読む

8mm(1999年製作の映画)

3.2

私立探偵のニコラス・ケイジは金持ちの未亡人から電話をもらった。死んだ夫の金庫を開けたらそこには8mmフィルムがあり、内容はマスクかぶった男が少女を殺すというスナッフフィルムだった。フィルムについて調査>>続きを読む

続・猿の惑星(1970年製作の映画)

3.7

自由の女神を見てしまったそのすぐ後から話は始まる。あてどもなくさまようテイラーとノバだが、テイラーが岩の中に消えてしまう。またもう一つ宇宙船がたどり着いており、ブレントとノバが出会いテイラーを探す旅へ>>続きを読む

密輸 1970(2023年製作の映画)

3.5

工場の廃棄物により海産物が死滅し、海女たちが食うにこまり密輸に手を出すという大作エンタメ映画。クズな男ばっか出てきて海女たちの連帯というシスターフッド要素ありだが、とにかく大衆向けというかヒット狙いの>>続きを読む

ドッグ・バイト・ドッグ(2006年製作の映画)

3.0

狂犬みたいな殺し屋と狂犬みたいな刑事の争い。というか登場人物のほぼ全員が狂犬みたいなもんというか、とにかく感情の赴くままに暴れまくり騒ぎまくるクズしか出てこない。もの凄い軽く人をポンポン殴る蹴る殺す、>>続きを読む

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)

3.1

2000年代前半ぐらいのTSUTAYAで必ず平置きにされていたやつ。話は彼氏のために10万マルク用意しなければならなくなった主人公だが、制限時間は12時までの後20分しかなく、街中をひたすら走る。そし>>続きを読む

カプリコン・1(1977年製作の映画)

3.1

火星探索の宇宙飛行船が打ち上げられる数分前に乗組員3人が有無を言わさず降ろされ、別場所に連れていかれる。そこで打ち明けられたのは、「利益に走った業者のせいで不備が見つかった。しかもみんな宇宙への興味を>>続きを読む

ネメシス(1992年製作の映画)

3.0

2027年、バイオやサイボーグなど最新技術を悪用した犯罪が起こっていた。そして何か知らんけど人間対サイボーグの戦いが始まる。
中学生感覚しかない中学生映画で、『ブレラン』『ターミネーター』『ロボコップ
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夜の来訪者(1954年製作の映画)

3.7

金持ち一家が娘と婚約者の祝いのパーティーをしていたらポール警部と名乗る男が突然現れる。マジで突然現れて、自殺した女性と金持ち一家との関わりが明らかになっていく。
父親、母親、兄、妹とその婚約者全員が自
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フェラーリ(2023年製作の映画)

3.3

フェラーリの創業者とその妻ラウラの話。レースシーンもあるっちゃあるがメインは明らかに人間ドラマであり、クロスカッティングによりレースシーンに中途半端な人間ドラマが入ってくるので盛り上がりに欠けるし、最>>続きを読む

ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.6

F1レーサーでライバル関係にあったジェームス・ハントとニキ・ラウダの2人の関係性の話。監督はロン・ハワードで、ロン・ハワード的な出来というか、ロン・ハワードの映画って優等生というか無難というか、そつな>>続きを読む

クワイエット・プレイス:DAY 1(2024年製作の映画)

3.0

NYに例の騒音警察モンスターが大量飛来し、NYが地獄になるというモンスターパニック。NYは騒音のやかましい街なのであいつらがやって来たみたいな始まり方。NYの騒音を誇張しており、観ててNYってうるさい>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

3.9

原作は読んでいる。原作発表当時もの凄いバズっており、絶対にかなわない才能の持ち主が云々で特に話が盛り上がっていたのをよく見たが、確かにその要素はあるが、『ルックバック』において絶対にかなわない才能の持>>続きを読む

シルバー・サドル 新・復讐の用心棒(1978年製作の映画)

3.0

ルチオ・フルチ監督作のマカロニ・ウエスタン。フルチが監督しているのでゲログチョな西部劇になっているかと思いきや全くそうではなく、もの凄いオーソドックスな西部劇になっている。
銀の鞍に跨る一匹狼のガンマ
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陸軍中野学校(1966年製作の映画)

3.8

大学出のエリートを集めてスパイを養成する陸軍中野学校の、1期生が集められて実践試験を経て卒業するまでの話。主演は市川雷蔵で、スパイにおいては目立つ奴は不向きなので、端正な顔立ちながらも銀行員とか市役所>>続きを読む

あるいは裏切りという名の犬(2004年製作の映画)

3.3

クズなおっさんともっとクズなおっさんの話。所謂フレンチノワールものだが、ジョン・ウーやジョニー・トーにも通ずるようなカッコつけ映画でもある。ただこの映画のカッコつけは結構鼻につく。ジョン・ウーやジョニ>>続きを読む

バッドボーイズ RIDE OR DIE(2024年製作の映画)

3.2

もの凄いマイルドヤンキー感。若い時は悪ガキだったのに結婚してファミリー感全開。家族付き合いが前面に出て、最後はバーベキューという、マイルドヤンキーは日本もアメリカも変わらんな。つーか何でマイルドヤンキ>>続きを読む

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

3.8

一応『蛇の道(1998年版)』のその後。一応と付けたのは完全に話がつながっているかは不明。あらすじでは復讐を果たしたとなっているが、寺島進は本当に復讐相手だったのだろうか。
本人の中では復讐を果たした
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.7

首筋をX状に切り裂き殺す連続猟奇殺人が発生。刑事の役所広司は友人の精神科医の助けを借り捜査するが、どうやら陰で糸を引いているのは記憶喪失だと自称する萩原聖人らしいというサイコサスペンス。
90年代はサ
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.6

引っ越してきた先の隣人がヤバい奴だったという映画。ここだけ抜き出せばかなりキャッチ―なのだが、ヤバい隣人の香川照之だけでなく主人公の西島秀俊の人との接し方もかなりヤバいし、というより登場人物全員に不協>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

3.5

『蛇の道』のセリフリメイク。舞台をフランスに移し、哀川翔がやっていた役を柴咲コウが、香川照之がやっていた役をフランス人のダミアン・ボナールが演じ、ヤクザを次々拉致監禁していたのが謎の財団相手に置き換わ>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

3.9

娘を殺された男の復讐。90年代らしいクールネスさのある作品で、たけし映画との親和性ありというか、ロングで撮ったり鉄砲撃つときが棒立ちだったりで同じ様な演出をしている。ロングで撮ることや銃撃も棒立ちにす>>続きを読む

PORNOSTAR ポルノスター(1998年製作の映画)

3.1

ヤクザいらないマンが渋谷に現れ、ヤクザを次々ナイフで刺していくバイオレンス青春映画。ヤクザいらないマンを演じるのはジャックナイフ時代の千原ジュニアで、街中が結構汚かったりなど90年代後半の東京の雰囲気>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

3.7

テニスと3人の関係性とみたいな映画。BLっちゃBLだし、三角関係は三角関係なんだけど、わりかし何の映画か捉えづらいところはあるが、バキバキのEDMで乗り切る。撮影はフィックスのロングで撮るカットが多く>>続きを読む

幻想殺人(1971年製作の映画)

3.0

金持ちの婦人は夜な夜な悪夢を見ていた。裸の男女が蠢き、隣人を殺すという夢の内容を精神科医に相談したところ抑圧された何とかだのそれっぽいことを言われた。しかし夢と全く同じシチュエーションで隣人が殺されて>>続きを読む

ウィークエンド・シャッフル(1982年製作の映画)

3.0

筒井康隆の小説が原作のスプラスティック・コメディ。休日の土曜日、郊外の一軒家に住む秋吉久美子と伊武雅刀の子供が狂言誘拐を行い、さらに家にはセールスマンを装った闖入者が訪れてどんどん事態が混沌としていく>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.0

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚。幼少期のフュリオサがゴミクズみたいなおっさんのディメンタスに囚われ、その後はこれまたゴミクズみたいなおっさんのイモータン・ジョーの所で機を待ち、そしてデ>>続きを読む

バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)

3.7

老朽化を理由に移民が多く住む団地が取り壊されようとしている。そんな中で市長が急死し、クリーンなイメージの小児科医のおっさんが棚ぼた的にお飾りの市長代理に据えられる。ただこのおっさんが無自覚的ファシスト>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.5

この映画はナチスドイツに限った話ではなく、誰にでも当てはまることなので普遍性のある映画なのは確かだが、観客少なそうな映画かと思っていたら劇場がパンパンでビックリした。
アウシュビッツ収容所の隣にあるデ
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