ベビーパウダー山崎

朧夜の女のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

朧夜の女(1936年製作の映画)
3.5
母は己の息子がやらかした妊娠だとは到底思っていないからあそこまで協力できるし、叔父から見れば自分が浮気をしたわけではないという正義があるからこそあれだけの芝居を打てる。恨みや悪意ではなく、誰もが傷つくのを恐れ、傷つけたくない善人らの良心が人を殺す。犠牲になった不幸な魂を背負い、その後悔さえ肯定して生きていかなければならないのがメロドラマ。対岸の火事の泣き笑い、大衆を正しく描いた大衆のための「映画」。