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アンダーワールドのレクのレビュー・感想・評価

アンダーワールド(2003年製作の映画)
3.5
吸血鬼女戦士セリーンはヴァンパイアの宿敵、狼男族ライカンが人間の青年医師マイケルを追いかけていることに気づく。
不審に思ったセリーンはマイケルの行動を追跡、彼に直接尋問している最中、ライカンたちに急襲される。

主演のケイト・ベッキンセールは適任すぎますね。
黒のレザーボルテージに身を包んだ美しく怪しくクールな感じが堪らなく好きです。
日差しを浴びると溶ける吸血鬼。
故に終始、夜や雨のシーンばかりで暗い雰囲気が続きます。

ライカンはちゃんと変身するので見た目に迫力があるのに対し、ヴァンパイアは歯と眼以外は見た目が人間であるのに加え、日光を浴びると溶けるという設定はあるもののあまり血を吸うシーンがないので、自分の中に先入観としてある"吸血鬼らしさ"が感じられなかった。
戦い方も銃撃戦がほとんどで、ヴィジュアル的にイメージが異なる。
しかし、逆にそこが従来の吸血鬼映画のイメージを払拭するスタイリッシュさだと思います。

残念なのは重要な要素である吸血鬼セリーンと人間マイケルの恋のパッとしない終わり方。
それでも自分はこの作品が大好きで、評価甘々なんですけどね(笑)

この映画の最大の魅力は独特な世界観と物語に見応えがあるという点だろう。
ヴァンパイアとライカンの対立という単純な図式ではなく、双方にそれぞれ善と悪の側面があり、戦わなくてはならない理由がある。
中世を連想させるような大きな屋敷でゴシック調な衣装を着飾るヴァンパイア一族とジメジメとした地下に隠れて暮らすライカン一族の対比も良い。
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