方眼

マーベリックの黄金の方眼のレビュー・感想・評価

マーベリックの黄金(1971年製作の映画)
3.8
1971年”Catlow”。ここでいう”maverick”とは焼印が押されていないはぐれ牛のこと、持ち主が不明なので自分のものにして良いという意味で、後半の南北戦争時に北軍が隠した黄金とのダブルミーニング。保安官ベン(トラウトマン大佐)はネイティブに討たれた矢傷を、盗賊団リーダー・キャットロウ(ガンスリンガー)に手当してもらう。このとき実はキャットロウはベンに焼印を押しており、”この保安官は盗賊団の持ち物”かつ”ベンは俺の恋人”としている。二人のラブストーリーとも言え、水飲み場探しでの四つん這いから股のぞきや、クライマックス同じカップでコーヒー飲むなど、意図は明確。キャットロウを牛泥棒として追う賞金稼ぎミラー(スポック)は髭面クールでカッコいい。でもケツ出しする。男3人三角関係の話に。不二子ちゃん的メキシコ女レジータ、令嬢クリスティーナはおまけ。軍が隠した黄金を盗賊が盗んでラバで運ぶ、プロットは岡本喜八的なんだが、映画としての説明が下手で、それを編集でごまかそうとしている。ベンが映っている時間がムダに長い、ミラーの雇い主出てこない、ミラーが執着する動機が不明、黄金の存在を知るきっかけ、強奪シークエンス、どこからどこに行ってるのかなど、全てわかりにくい。渡辺謙は「王様と私」のときにユル・ブリンナーをだいぶ研究したんだろう、表情の作り方を似せている。
方眼

方眼