方眼さんの映画レビュー・感想・評価

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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.2

2007年”No Country for Old Men”。鹿を撃ってるモス、ハイエナのように麻薬組織の殺し合い現場から大金と銃を持ち逃げ。キモい長髪でユーモアのない殺し屋シガー、狼のようにモスを追い>>続きを読む

Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼(2007年製作の映画)

4.0

2007年”Mr. Brooks”。表の顔は装飾デザイン会社の経営者、裏の顔は「サイコ」なシリアルキラーのブルックスさん。オルターエゴが人格として表現されていてマーシャルという。「裏窓」から見てた「M>>続きを読む

ゾディアック(2006年製作の映画)

4.1

2007年”Zodiac”。1969年バレーホ、ナパ、サンフランシスコを舞台にしたシリアルキラーの犯罪。1991年までかけて時系列で容疑者を追っていく。こういうスリラーをカメラ揺らさず撮りきるのがフィ>>続きを読む

十一人の賊軍(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2024年東映。戊辰戦争、進行する官軍と防戦する奥羽越列藩同盟軍、挟まれる小国の新発田藩。土鬼とトルメキアと風の谷の如く。「特攻大作戦」のような犯罪者チーム砦防衛モノと、「この首一万石」のようなブチギ>>続きを読む

フローラとマックス(2023年製作の映画)

4.1

2023年”Flora and Son”。思春期の息子マックスと同居の母フローラ。ベビーシッター週イチ、別れたダンナのイマ彼女の尻に嫉妬、友達にクラブ誘われたら断ったことない。盗んだゴミギターを修理し>>続きを読む

奇跡のシンフォニー(2007年製作の映画)

4.0

2007年”August Rush”。B級ホラーとかB級SFはあるが、B級音楽映画もあるという発見(半分ホメてます)。孤児院のエヴァン、両親のメロドラマ風出会いから別れ、俳優がヘタ、カメラの前を横切る>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.0

2022年”The Northman”。王である父をその弟に殺され母も奪われ復讐する王子。ハムレットみたいな展開だと思って、あとで調べたらこっちのアムレートの伝説がオリジナルだった。9〜10世紀、キリ>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.1

2018年”First Man”。ニール・アームストロングの伝記映画。コクピットにハエが入るのはリンドバーグ映画へのオマージュか。アポロものに見られるマッチョな主人公と科学の成功はチャゼル監督の思うと>>続きを読む

王になろうとした男(1975年製作の映画)

4.1

1975年”The Man Who Would Be King”。英国領インドの北極星新聞社特派員キップリング。彼のもとで宣誓をしたフリーメイソンのダニエルとピーチ、二人のアフガニスタン辺境国での冒険>>続きを読む

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

2024年”Joker: Folie à Deux”。前作を危険な作品として非常に評価しており、続編発表のときに、付け足すもんないやろと観ないでいいリストに載せてた。しかしながら町山智浩さんの紹介を聞>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.2

2024年”Civil War”。A24。報道記者のアメリカ縦断ロードムービー、リンチ、キャンプの夜、保護された無関心、広大な土地でのシュールな撃ち合い、前半から中盤までは19世紀のほうのCivil >>続きを読む

憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.3

2024年”Kinds of Kindness”。R.M.F.はサンドイッチを食べるんだけど、この映画の構造はハンバーガーを食べながら思いついたんじゃないか。第1話(ノアール)はバンズで、粉を入れ、ぶ>>続きを読む

ぼくが生きてる、ふたつの世界(2024年製作の映画)

4.3

2024年。CODAの話なんですが一番連想したのはリリーさんの「東京タワー」。男の子は母には絶対勝てない。否定し拒絶し、甘えて、さらにそのことを意識的に忘却する。監督のインタビューで、二人の子育てしな>>続きを読む

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

2024年。タイムスリップかどうかは置いといて、撮影現場にホンモノが入り込む作品は数多しれず。ただ大半はホンモノはホンモノのまま終わるのに、本作はホンモノであることを捨てることが主人公の旅。幕末で侍の>>続きを読む

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

2024年”Alien: Romulus”。「エイリアン4」観たときに”リプリーの口の中からまたリプリー”ってギャグを考えたことを思い出した。映画のこしらえ方としては、過去作の舞台で新人が活躍し、ここ>>続きを読む

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(2011年製作の映画)

3.9

2011年”The Iron Lady”。言わずと知れた英国首相の伝記。時系列に並べると、食料品店での少女時代→二次大戦でバターにカバー→政治への興味は父の影響→母はそれほどでも→オックスフォード大→>>続きを読む

エリザベス(1998年製作の映画)

4.1

1998年”Elizabeth”。公開時タイミングが合わなくていつの間にか上映終わってた作品。ただ当時観ても面白さはよく理解できなかった気がする。16世紀イングランド、血のマリーによる粛清。ロンドン塔>>続きを読む

野のなななのか(2014年製作の映画)

4.4

2014年。北海道芦別市を舞台に撮った地域自主制作映画。芦別市で医師を引退し、病院を「星降る文化堂」に変えて営む鈴木光男が亡くなる。通夜と葬儀から初七日、四十九日(ななななのか)まで、法事に集まってく>>続きを読む

この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

4.9

2012年。天草の新聞記者・遠藤玲子が、かつての恋人・片山からもらった手紙で、長岡を訪れ、新潟日報の記者・井上和歌子と時空を超えた感情の旅に出る。いや、文章で何を書いても手が届かない、映画で語られた映>>続きを読む

フォールガイ(2024年製作の映画)

4.1

2024年”The Fall Guy”。”I Was Made For Lovin' You”、オリジナルはKISSで、本作ではカバーバージョン(Yungblud)もかかる。主人公コルトが活躍するとき>>続きを読む

見えない目撃者(2019年製作の映画)

4.0

2019年東映。題材や画面は今風だが、通底している東映伝統のキワモノ感あり。グロいシーン意識してかなり直接的。オリジナルの設定とプロットに現代日本風味付けを足していって、シリアルキラーの行動ロジックや>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.2

2018年”Den skyldige”。デンマーク製。112番警察の緊急コールセンターに、訳ありで期間担当してるアスガー(イーロン・マスク似)。何本か受けつつあとちょっとで業務終了。聞き流しそうな一人>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.2

2021年”Sound of Metal”。周到、タイトルもトリプルミーニング(ヘヴィメタ、滑り台、インプラント)。所々で十字架のイメージ(車のウィンドウ枠とミラーの交差、電柱と電線、飛行機)。”思っ>>続きを読む

インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2024年”Inside Out 2”。思春期の脳科学・発達心理学分解。新キャラはシンパイ(Anxiety)、イイナー(Envy)、ハズカシ(Embarrassment)、ダリィ(Ennui)、ナツカ>>続きを読む

カラフル(2010年製作の映画)

4.2

2010年。森絵都原作。一回死んだ主人公の魂は、中3男子小林真の身体にホームステイする。世田谷区の住宅地、一戸建て四人家族。父母兄。学校では、挨拶はないがコソコソ噂される位置取り。美術部に入っているら>>続きを読む

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

4.2

2004年。観終わった印象が「エブエブ」なんやけど、ダニエルズ監督は影響を公言してますやん。キャラクター達の過去、記憶、イメージ。地下鉄から焼き鳥屋。今ちゃんとぐっさんと坂田師匠。めっちゃカッコ悪い死>>続きを読む

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0

2003年。「三人の名付親」だなあと気づくが、クリスマスから年末への話なので、落語「文七元結」「富久」や「素晴らしき哉、人生!」もちょっと参照してる。1225っていう数字が数回。スローガンや政党のポス>>続きを読む

茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

3.9

2003年。黒田硫黄原作、自転車ロードレース。作画監督も高坂希太郎、プロップデザインに友永和秀。賀川愛さん作画はカルメンのウェディングドレスかネコだろうか。3DCGの上に手書きを乗せる、デジタルで動体>>続きを読む

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(2000年製作の映画)

4.1

2000年東映。「サマーウォーズ」「竜とそばかす」のデジタル空間アクションの原型。windows98の画面、ウィンドウやコマンド、ブルー画面、リブートシークエンスなど、いまとなっては資料価値あるパソコ>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.9

2013年。雨の日に新宿御苑の東屋で逢瀬するふたり。万葉集を題材に恋愛を描く。和テイストのエロ、ここでは足フェチ。日本文学の伝統を意識し、謎の女とボク。雨、弱いのから強いのまで。この題材なら、タイトル>>続きを読む

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.9

2007年。「桜花抄」、「コスモナウト」、「秒速5センチメートル」の三本連作。小学生時代の想い想われの二人。片方転校で離れ離れ、距離はあるが淡い交流もある。一念発起して会いに行く。男性のほうは別環境で>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.2

1992年”Reservoir Dogs”。ジョーとその息子エディのヤマに、ブロンド、ホワイト、ブラウン、ブルー、オレンジ、そしてピンクが集められて宝石泥棒。計画通りにコトは運ばず、裏切り者がいるはず>>続きを読む

暴力脱獄(1967年製作の映画)

4.2

1967年”Cool Hand Luke”。ビールで酔っているルーカス、なぜかパーキングメーターを切り取っており警察に捕まる。2年間の服役で刑務所に。自分の栓抜きを首から下げておりコーラを飲むときに使>>続きを読む

悪人伝(2018年製作の映画)

4.1

2019年”악인전”。荒れた手先、ハンドル。夜の街、黒と白のセダン。2005年8月、刑事テソク。ギャングスターのドンス、サンドバックをボコボコに。店内の換金は違法。殺人現場、バイクに手錠。歯。3件の事>>続きを読む

21ブリッジ(2019年製作の映画)

4.0

2019年”21 Bridges”。ルッソ兄弟製作、夜の大捜査線・マンハッタンブリッジを封鎖せよ!「ローマ人への手紙」13章4節”彼はいたずらに剣を帯びているのではない。彼は神の僕であって、悪事を行う>>続きを読む

チェリー(2021年製作の映画)

3.8

2021年”Cherry”。ルッソ兄弟かー、と観終わってため息。自分たちの会社AGBOで製作、若者に人気のメジャー俳優トムホで、この題材をやる意義はわかる。これは製作に徹し、監督は適任者を呼んで来るべ>>続きを読む