似太郎

SR サイタマノラッパーの似太郎のレビュー・感想・評価

SR サイタマノラッパー(2008年製作の映画)
4.1
埼玉県にこんなに多くラッパー志望の若者なんているのか?…と現実離れした設定で些か疑問を感じなくもないが、そこそこ面白かった。脚本のアイデアが秀逸。👀

『どんてん生活』の山下敦弘と同じくインディーズ映画で鍛えた入江悠の出世作で、脱力感と長回し映像が冴え渡る青春コメディーの佳作。

たしかにチープでスカスカな内容だし、笑えるような笑えないようなブラックユーモア加減でちょいと力量不足…と思われるが、このような低予算臭プンプンな味わいは逆にメジャーな超大作には出せない特異なエスプリ(知性)を感じさせる。

邦画史上に残る傑作では全然ないし、観る人を選ぶクセの強い印象もたしかにあるけれど、何かしらインディーズ映画特有の「可能性」のようなモノを画面の端々から感じ取れる意欲作。都会的な田舎の気色悪さが全編に醸し出されていてそこだけが物凄くリアル。(笑)

山下敦弘✖️空族という感じのする、ある意味「どん詰まり」の人々を描いた青春映画。😂
似太郎

似太郎