Genichiro

人のセックスを笑うなのGenichiroのレビュー・感想・評価

人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)
3.5
『アメリカン・スリープオーバー』から3年前、今作では若者たちのクソつまらない会話が描かれていた。永作博美の視点によって「そんなに一大事なの?」という問いかけがなされ、若者たちは「一大事なんだよ!」と咆哮する。蒼井優が手を離すことで落下するヒモ、廊下での『エクソシスト3』ばりの長回しからの襲撃(?)、観覧車の車内カット。そしてホテルでの蒼井優の跳躍→未然に防がれたキスに至るまでの三段階のアクション繋ぎ。見てる側にとってはどうでもいいような時間を劇的なものとして経過させるための素敵な演出にセンスは感じる。良いなと思える部分もあるが、今作の問題はそれらの物語を「語るべきもの」と監督が認識しているところにある。そうでなければ137分なんつーランタイムにならない。センスは感じるけどさすがに長いって。今作には適切な編集が必要だった。美術監督は木村威夫で劇伴はHAKASE。
Genichiro

Genichiro